タイトル思いつかない

なんか書いたのを公開するやつ

映画2

 

昨日観てきました。

 

tenkinoko.com

警視庁さんは怒っていいと思います。

と、冗談はさておき・・・。

 

感想をば。

(※映画のみを観た感想です。パンフレットは買ったけど、未読です。)

 

・映像と音楽

 新海監督の作品といえば、圧倒的な映像美が売りの一つ。

 

 その2点においては、今作も十分に堪能できたと思う。

 前作は、彗星が落ちる映像で感動させてもらったが、

 今回は雨などの気象状況の描写で魅せてくれたと思う。

 「秒速5センチメートル」の映像が好きという方は、堪能できると思う。

 (作品の雰囲気は全然違うけど)

 そして前作「君の名は」からタッグを組むRADWINPSの音楽も

 良かった。

 作風に合わさって、抒情的な雰囲気を盛り上げてくれてた。

 「大丈夫」という曲があるが、これが流れたシーンは、曲そのものだし、

 ここにこの曲を持ってくるチョイスがうまいな!と思った。

 

・ストーリー

 悪くなかった、って言い方がしっくりくる。

 「君の名は」でハマった人も、往年の新海監督ファンも、

 どちらも大満足!って出来ではなかったと思う。

 家出少年と、不思議な力を持つ少女のボーイミーツガールもの。

 コンセプトとテーマはよかったが、展開が強引だったきらいが

 あったのがもったいなかった。

 個人的には、序盤で主人公のキャラ性を掴みきれず、中盤~終盤に

 かけての展開で、主人公に感情移入できなかったので、

 せっかくの感動的なシーンが上滑りしてしまった。

 主人公のモノローグが多かったのは、感情移入を補強するため

 だったんだと思うが、それもさらにわざとらしさを感じてしまい……。

 最後の最後の主人公の考え方は好きだっただけに、それまでの強引さが

 もったいなかったという印象。

 「君の名は」が大ヒットした要因の一つに、新海監督のストーリーにあった

 (いい意味での)気持ち悪さが希釈されて、大衆にもウケるストーリーに

 なったのがあると思うが、今回は、大衆受け要素が強まりすぎてて、

 新海監督らしさが薄くなりすぎていたようにも感じた。

 追記:いろんな感想を観ていて、大衆受け要素が強まったというのは、

    違うな、と思った……。

    なんか、自分自身が完全に厄介オタク方面に偏りすぎて、

    オタク要素薄くない……?と勘違いしただけだった。

 

・総評

 ストーリーについては、やや期待外れだったが、期待通りの

 映像美を体感できたので、良かったかなと思う。

 新海誠監督の手がける物語を楽しみたい!という方には勧めづらいが、

 映像とRADWINPSの曲が楽しみ!という方には劇場に足を運んでほしい。

 

以下、ネタバレあり。(かつネガティブな感想ばかりなのでご注意を)

 

ストーリーでツッコミたいことを書きなぐっていく。

 

・警察関連のストーリー

 ブログ冒頭でも書いたが、警察があまりにガバガバだったので、

 警視庁は怒っていいと思う。

 現実でも、容疑者が警察署から逃げ出してしまうなんて事件が

 あったけど、ここまで間抜けなのは流石に怒られちゃいますよ……。

 

 そもそも警察に追われる展開をここまでメインに出す必要もなかった

 ように感じた。

 というか、警察関連のストーリーが今作の不満点の大半を占めてる。

 

 銃は帆高と陽菜を近づかせるための舞台装置ではあったけど、

 銃そのものにそれ以上何かを比喩した存在という感じでもなく……。

 (これについては、自分の考察不足も原因かと……)

 

 中盤以降は理不尽な現実を表現したかったのだろうけど、帆高が殴られて

 「おい、理不尽だろ?」とあからさまに言ってきてるみたいなのが

 鼻についた。

 

 高井刑事についても、描写不足で単に粗暴なキャラになってて、

 作品の雰囲気に合ってなかったのも残念だった。

 

 あと、帆高が保護観察で済むのはいいけど、

 圭介が何事もなかったかのように仕事続けて、しかも成功してるのは

 どうなの?って感じた。

 仮に帆高が無実だとしても、明らかに公務執行妨害だったし……。

 収監されないとしても、社会的には大打撃なのでは……?

 そもそもタバコ吸ってるだけで、娘と一緒に住ますのを

 断るような祖母さんがあんなことしでかして、娘と合わせてる

 (or一緒に住ませてる)ってのも、違和感があった。

 

 このあたりが引っかかってしまって、素直に評価できなかった要因。

 

・帆高と陽菜の年齢差

 終盤に差し掛かるところで、陽菜は帆高の年下と判明するが、

 結局最後まで、それに言及することなく(?)終わったのも

 もったいないなと思った。

 嘘ついて年上ぶってた陽菜ちゃんかわいいな、とはなったけど、

 それを使って帆高と陽菜の掛け合いがあったら嬉しかったな、と。

 (ただのCP厨の妄言ですいません……)

 

・前作主人公の苦難に泣く

 今作は「君の名は」の主人公であった瀧と三葉も登場していたので、

 時系列的には「君の名は」の後の物語なんだと思うが、

 今作の「陽菜を選んで東京を海に沈めるのを受け容れる」という結末は、

 「君の名は」の主人公コンビには可哀そうじゃない?となった。

 彗星の落下という悲劇を乗り越えて生き延び、東京で再会した二人の

 幸せを願ってたら、またとんでもない苦難に遭ってて、辛くなった。

 帆高と陽菜、それを取り巻く人々の物語としてであれば、あの結末で、

 よかったと思うが、その他の人、それも具体的なキャラが想起されたので、

 変な想像力が働いてしまって、若干後味が悪くなってしまった。

 登場した時点では、それなりに幸せに暮らしてそうだったのも、

 よりダメージが……。

 

はいふり世界!?

 陽菜が戻ってきて、その後、沈む東京を観たときに感じたのが

 これだった……。

 いろいろと申し訳なくなったです……。