趣味の一つにリーグオブレジェンド(LoL)の観戦がある。
(プレイはUnrankedのゴ〇プレイヤーだが…)
LoL日本リーグであるLJLを数年ぶりにシーズン通して観戦したので、
その感想を殴り書こうと思う。
リーグ全体の感想なんてできるほどの知識はないので、下位から
チームの感想を述べていく。
・V3 esports(リーグ8位)
トップリーグ経験が1年程度のメンバーが大半かつ
LJLでは当たり前のKR傭兵がいない状態で戦う時点で、
この順位は織り込み済みだったのでは?と思わざるを得ない。
選手やコーチ陣はそれを理解していたからか、真正面から立ち向かっても
勝てないから、序盤からGankやRoamで相手を倒すなど試合を動かしていこうとしていたように思う。
ただ、仕掛けるためにJGやMIDのリソースを犠牲にしており、その結果がオブジェクトにつながらなかったため、キル数は勝っているたのにGold差は負けているような試合が続いていた。
そして、集団戦をするも、Gold差によるItem差で押し負けて敗北というのが続いた。
試合中の実況解説からもそのことを指摘されていたが、この戦い方以外で
活路を見いだせなかったのだと思う。
各選手の数値は最下位ということもあり、軒並み低いが、チームとして、
ADCのdresscode選手中心に試合を作ろうとしていることが、KPARがリーグ3位であったことから窺がえる(1位はFL Leo選手、2位はAXZ Cheoni選手)。
ただ、心配なのはシーズンが進むにつれ、dresscode選手のパフォーマンスが低下しているように感じたのが気がかり(ここらへん数値追えてないので感覚でしかないが)。
Summerシーズンに向けて、てこ入れがないのであれば、再び厳しい戦いが待ち受けているだろう。
・Crest Gaming Act(7位)
ここまで苦戦するとは思わなかった。
V3で孤軍奮闘であったEugeo選手と、LJL有数の実力者であるHoney選手を迎え、CGAの象徴であるNap選手、アグレッシブなJGで知られるCassin選手がいて、この苦戦は予想外という人も多かったのではないか。
デビューシーズンであったSUPのPrimo選手が大苦戦であったことが要因なのだろう。
実際、Qooコーチに変わった途端、安定感が増したので厳しい言い方になるが、Primo選手がLJLで活躍するのはまだ早かったのだろう。
ただ、シーズン終盤からPrimo選手に経験を積ませることができたのは大きな収穫になると思われる。
SpringはNap選手も低調であり、Honey選手にすべてがかかっていたので、次のシーズンは各選手連携を磨き上げて台風の目になってほしい。
(実はHoney選手はレギュラーシーズンでCS/MとDMG/MがADCでNo.1。チーム状況を考えても、とんでもない数値だと思われる)
「逆転のCGA」はただの1試合ではなく、シーズンでもそうであると示してほしい。
・AXIZ(6位)
TOPにIno選手、JGにHoglet選手と21年シーズンにリーグを席巻した「骨太チーム」がかえってきたシーズンであったが…。
シーズン序中盤は、Hoglet選手がから回っていた。
かつてのHoglet選手といえば、若い選手たちを引っ張る「현」(日本語で兄貴の意)であったが、LLAでの経験がかなりつらいものだったのか、自信を失っているように感じた。
なかなかチームがかみ合わず、それが順位に反映された。
なお、TOPのIno選手は、期待値からすると低いパフォーマンスではあったが、CS/Mはリーグ4位を記録しており、フィジカルの高さを示したと思う。(これは争奪戦)
しかし、Springシーズンを終えて、チームの大黒柱であるADC Cheoni選手が退団してしまうのがあまりにも痛手。
(DMG/M、KPAR、KSはリーグトップ3)
代替の選手を確保できないと厳しいかもしれない。
その中でも希望の光はSUP Dicey選手だろう。
フルーシーズンでプレイするのは22年Springシーズン以来2度目という選手であるものの、シーズン終盤に見せたノーチラスのプレイングは抜群であった。
Tank SUPのメタが来た際に、本領を発揮してくれることを祈る。
・Burning Core(5位)
LJL随一のロマン枠。
ソロレーンたちのスタッツが軒並みトップクラス。
昨シーズンからの勝ちパターンを再構築できたのが大きい。
Flawless選手が健康上の問題で退団してしまい、後任のCad選手、EL選手が連携面で難があったのが痛かった。
またFujimoto選手の後任であるRaina選手も実績十分でありながら、エンチャンターSupのときにCatchされすぎたのも厳しかった。
Raina選手のCatchなどについては、おそらくチームのルールが明確にされていなかったのが問題だったのかと思われる。
Raina選手は日本人Supトップクラスの実績の持ち主であり、
あのような不用意な立ち回りを連発するような選手ではない。
おそらくそこから見えるのはチームでの決まり事が
明確にされていなかったということであろう。
劣勢時にどのような立ち回るをすべきかという決まり事があまりなかったのではないかと思う。
その証左として、BCの各選手はチームが劣勢になると何とかしようとしてかなり無理な仕掛けをする傾向にあった。
このあたりからチームとしての決まり事がなくて、個々でなんとかしないとという責任感が優先していたのだと思われる。
これについては、LJL全体に言えるが、サポートスタッフが少なすぎるという問題があると思う。
EL選手がメインロースターとなったようなので、次のシーズンまでに連携を深めることができれば、上位進出も夢ではないだろう。
・FENNEL(4位)
さいころの目が極端なチーム。(SGに初めて土をつけたチームであり、V3no初勝利を献上したチームでもある)
おそらくシーズン後半はプレイオフ確定だが上位3位は無理、
と判断して、いろいろと試行錯誤していたように思われる。
Top唯一のKR選手となったTaNa選手は圧倒的であった。
KPARやKSはRayFarky選手やKinatu選手の後塵は拝しているが、
個人数値(CS/Mなど)は1位である。
また、ADCのLeo選手もStatsは上位に位置している。
Bot、Topを主軸にした戦い方であったものの、チームの大黒柱は
JGのhachamecha選手であった。
視界確保の数値が前半戦断トツのトップであることが示すように、
JGの視界確保能力によって、各レーンが安全にレーン戦を運べていた。
逆にシーズン初戦のSHG戦のようにJGが丸裸にされるような試合展開となると全く何もできず完敗する流れであった。
チームの強みであったADC Leo選手の退団は痛手であるものの、
コーチであるVical氏が健在であるうちは面白いチーム作りをしてくれることを期待したい。
特にMIDのRecap選手のポケットピックが楽しみ(今シーズンはカシオペア、アカリなどで驚きを与えてくれた)
・SoftBank Hawks Gaming(3位)
反則KR陣と新進気鋭のJP陣を擁するチーム。
TopのKinatu選手は厳しい意見が多かったが、Statsだけを見ると、TaNa選手、Rayfarky選手に次ぐ3番手の成績を残している。
そのあたりからも、実力の高さが窺える。
デビューシーズンの活躍から察するに、彼の本領はFighter系のChampで戦うときだと思われる。
次シーズンのメタの移り変わりによっては、Topを征服する姿が見れるかもしれない。
他レーンもとんでもない選手が多く、その最たる例は、World王者の経験があるJG Blank選手だ。
PlayoffのDFM戦で序盤からマークされてかなり劣勢を背負っているのにも関わらず、少数戦などでカムバックしてくる姿はまさに世界レベルのプレイヤーであることを示したと思う。
また、ADCのMarble選手も前半戦は突出したパフォーマンスを見せ、Yutapon選手に次ぐ新たな日本人スターの誕生を期待させた。
後半戦、Playoffでは対策されたこともあり、本来のパフォーマンスを見せれなかったが、次のシーズンでは対策をものともしないプレーを期待したい。
・Sengoku Gaming(1位、Playoff準優勝)
レギュラーシーズン首位、Playoff準優勝という成績なのに、
これでもかというくらいネットでぼこぼこに叩かれている不憫なチーム。
正直素人目だと、開幕戦がピークのチームだったと言わざるを得ないので、選手・スタッフの陣容を考えると叩かれるのは致し方ないところもあるが…。
LJLで圧倒的実力を見せたMID Jett選手がいる上に世界レベルのADC LokeN選手が加入、コーチにはあのCloud9を率いたReaperedコーチを招聘と、悲願の優勝に向けて、盤石に見えた、が…。
正直、Reaperedコーチがやれることに限りがあったように思える。
BCの感想でも行ったが、LJLチームはサポートスタッフが少なすぎる。
Reaperedコーチがいくら超有能なコーチであっても、一人でやれることには限りがあり、それをサポートする人が必要だ。
それがない以上、できることに限度がある。
また、TOPはeguto選手をMIDからコンバートしたうえで獲得。
彼を育てるというところでも、DFMに後手を踏んでしまった。
SGとしては、DFM同様にSpringはeguto選手の育成という選択肢もあったが、おそらく開幕までには間に合わず引退したPaz選手を起用。
その結果、開幕戦での望外の圧勝や目下ライバルとなるSHGに勝利したことで、上位進出が期待でき、Paz選手起用を継続したのではないかと思われる。
また、後半戦に入るぐらいでeguto選手へ交代も考えられたが、逆にDFMの追い上げがすさまじく、この完成度だとSummerでも後塵に拝する恐れがあり、Springでの決戦に挑んだのではないかと邪推している。
そういう意味で、新人選手の育成でも裏目に出てしまい、Summerへの展望もやや暗い。
あと、決勝のタム・ケンチのULTでひたすらに叩かれているSUP Enty選手ではあるが、
やはりシーズンを通して、日本人SUPとしては一番活躍していた。
(そもそも日本人SUPのパフォーマンスが低すぎるというのもあるが…)
もちろん視界確保などで明らかに他チームSUPの後塵に拝している、
Champのpoolが少ないなど問題点はあるが、チームとしての最低限の活躍はしていたと思う。
(思うに、彼はプレー面よりSNSでのキャラづくりに失敗していると思う。
正直、個人的にも好意的には捉えられない)
かつて、若き天才と評された実力を再び開花させてほしい。
・DetoNation FocuMe(シーズン2位、Playoff優勝)
いつもの尻上がりDFMでした、で終えてもいいような気がする。
特筆すべきは、スター選手であるEvi選手の後釜となったtol2選手か。
LJL出場経験はあるものの、メインロースターとして参入するのは初めてという
状況で、最低限の役目は果たしたと思われる。
ただ、本人やCerosコーチも自覚しているとおり、CS獲得やその他フィジカル面では
まだまだ不十分。(CS/Mはリーグ7位。ワースト2位である)
チーム的にもTopにTankを配置したかったということもあり、
Tankをメインにプレイしていたが、レーン戦自体はLJLにおいて遅れをとることはなかった。
チームの主軸となるAria選手は、序盤こそ調整を崩していたが、徐々に従来の強さを発揮していき、Playoffでは「Ariaですよ!」と言いたくなるようなパフォーマンスを見せてくれたと思う。
Cerosコーチのインタビューでもあったように、Springでの優勝を諦めていたような状況から優勝にまでもっていった、選手・コーチ陣の尽力はすさまじいものがある。
(その結果、それまでずっと問題視されていたTOPの力量差がMSIで露呈してしまい、
一波乱を生むことになってしまったのはあまりにも不幸であったと思う)
また、DFMはコーチングスタッフもLJL内では充実していた。
ヘッドコーチであるKazu氏はもちろん、tol2選手をつきっきり指導したCerosコーチ、
Playoff第三戦のプレイを生んだ分析をしたGismo氏などLJL内では断トツのスタッフを
抱えている。
その結果が、新人選手を抱えた中でPlayoff無敗という結果にも表れたと思う。
ただ、MSIを通して、LJL内では充実していると見えたスタッフ陣についても、正直他リージョンからすればあまりに脆弱(人員不足)であったと言わざるを得ないだろう。
DFMをすぐに強くすることを考えるなら、即戦力TOPに交代させるかスタッフ陣の
さらなる充実を図らないといけないタイミングに差し掛かっていると思う。
(MSIを通しての感想は気が向いたら書きます。つまり、おそらく書かないです…)